20090323

KING OF HERRING / VIZZA CASH MONEY [BLACKSMOKER, 2009]

都会のシャーマニズム・・・なんていうと口当たりの良いマーケティング用語のようで何だか忍びねぇんだが(構わんよ) EL NINOで初期から番を張るVIZZA CASH MONEYによるMIX CDは、DUBやFree Jazzのサムプルを散りばめたトラックたちが紡がれ、正にそんなおキマリのBlack Smoker印な雰囲気に覆われている。確かに、ただそれは当然の話で、いつもの通りの文脈で語ることができなくもないのだが、後半に差し掛かるまで一切人間の声が聴こえてこないために寡黙な冷たさが強調されていることに特異性を感じる。その様はまるで彼そのものの謎めいた存在をより深いところへと沈め込んでいくようだ。ジャケが醸し出すように暗い海の底、決して相見えることのない煙と鱗が緩やかに融合していくような展開がとても美しかった。豪快なダブワイズがビルの谷間から吹き込む強烈な風と同期するようで、ほの暗い都会のサウンドトラックとしても機能するところもミソ。

さて今作のマスタリングはINNERSCIENCEが行っているそうで、引き締まった中低域が心地よく強靭、かつ高音の鋭さもいい具合で、満遍なく聴覚の旅へと誘ってくれます。Black Smoker関連っていつも同様のイイ音が鳴ってるけど、どれも彼の仕業なのでしょうか。ちょっと調べたいところです。

Herringは直訳すると鰊(ニシン)だけど「くさや」とか「処女」って意味もあるのね。。。読みすぎ?

これが1500円だもんな、最高だね。彼らがもう少し寡作な方々でしたら定期購読的に購入したいところなんだけど、生憎多作な彼ら・・・なかなか追いきれてません。

Buy!!!
Myspace
Blog

0 件のコメント: