20080922

WESTSIDE INVASION 2008


9/14から9/20にかけ当LAB.所属のchackが重い腰を上げた。滅多に東京から出ない彼ですが、珍しい事にこの度は秘書(SECRET SECRETARY)を連れて日本の西側を攻めたそうです。早くも彼から旅行記が届いておりますので公開いたします。この西遊記の写真はflickrに保存されております。

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【岡山】
倉敷の美観地区。白い壁に守られた穏やかな緑。その中にある大原美術館に立ち寄る。ゴーギャン『かぐわしき大地』に描かれているアマゾネス感を同行した秘書に感じ、彼女の顔を眺めていると、なんと同館展示のエル・グレコ『受胎告知』のマリア様に酷似していることが判明した。彼女はきっと産婦人科医に「おめでとうございます」と言われた時、こんな表情を浮かべるんだろう。ともあれフォンタナ『空間概念ー期待』まで拝む事ができて大満足。そして夜は後楽園の芝生をふくらはぎに感じながら、ビール片手に中秋の名月・・・旅のピークを早くも迎えた。

【直島】
ベネッセハウスに宿泊。高い金を出しただけあって美しい景観と、のんびりチルアウトできる空間と食事。秘書が綺麗に見え始めたのはこの辺から。そういった点では良かった。あと草間彌生の南瓜。ただそれ以外、私は直島の恋人にも客人にはなれなかったように思う。アートが御丁寧に「展示」されているだけでアートに対する意識も理解も希薄。観光地としての価値は多いにあるだろうけど、アートを醸成していくような土壌は勿論ない。受け身な美大生の教育にはうってつけだろうが、それ以上のものはなく自然が残る観光地に現代アートが埋め込まれてるってだけの退屈な島。否、私にとっては退屈どころか不快な島ですらありました。多分二度と行きません。

【京都】
京都ロイヤルホテル&スパに宿泊。Suiteが空いてて、少し金出したら泊めてやるとジョイマン高木似の支配人に言われたので従う。ワイドな窓を覆うワインレッドのカーテンが淫媚。秘書に興奮し始めたのはこの辺から。京都ではとにかく宝誌和尚立像を拝観したかったので、地味な京都国立博物館に立ち寄る。何度も何度も写真で見ていたにも関わらず、やはり実物を見ると、どんどんと引き込まれるように見入ってしまう。あとは基本コースをなぞった。人生観が変わると薦められていた三十三間堂、確かに圧巻でしたが人生観は全く変わりませんでした。秘書が9/18に誕生日を迎えるというのでIt's Your Birthday / R.Kellyをバックに流し、シャンパン(嘘:スパークリングワイン)を開けた。

【奈良】
修学旅行生と並行するように基本コースを辿った。中学校2年生とか小学校4年生とかの「なんか食ってるんじゃねーの?」と勘ぐってしまう程のアッパーなテンションが美しく弾けていました。おかげで寺に静寂は訪れる事は無かったけど、それもそれで全然良かったです。東大寺の大仏を眺めていると小学校(低学年?)の団体に「写真撮ってくれませんか?」とインスタントカメラを渡された。やや緊張した面持ちで話しかけてきてくれた彼らは目の前で横一列に並び、大仏と同じポーズをとって静止した。なんて美しい光景なんだろう!今思い出しても涙が溢れるほど美しかった!ただ俺はこれをインスタントカメラでばっちりとキメなくてはならなかったのだ。親に買い与えられたであろう枚数制限のあるインスタントカメラのフィルムを無駄にするワケにはいかないのだから。人生で一番重いシャッターを俺はきった。うまく撮れているか不安で仕方ない。祈るばかりだ。奈良の夜、秘書の誕生日の終焉をホテルアラマンダで迎えた。デザイナーズを謳っているだけあって内装が美しい一方で、所々に抜け目があったり、従業員に走るぎこちない緊張感が異様な雰囲気だったり・・・どこか奇妙なホテルですが、とにかくリゾート感がむき出しになっていて全身でチルアウトできた。天井にプロペラのようなもの(あれ、正式名称は?)がついていたのも好印象。

【大阪】
世界中の女性の「幸せ」に対する概念を更新させたSATC。その映画を鑑賞(以下若干のネタバレ有り)キャリーがシャーロットの娘に「これはお伽話なの、現実には起こらないことなのよ」と呟くシーンからエンディングまで、SATCが持っていた奇抜さは影を潜め、普通の女子が持ち合わせているはずの幸せの形へと向かう。SATCが描くことに違和感を感じた。ただ唯一SATCらしさを貫き通したサマンサが、一番みじめな姿(カリフォルニアのビーチなのに空が灰色!)で描かれているのも残念。テレビドラマが長くなる事で、余計な物まで加わってしまったような印象でした。出てくる服がかわいかったので、もはやストーリーなどどうでもいいのですが・・・。秘書はSPC、私はKMTへ帰還。


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chackは文中で延々と「秘書」とか言ってるけど、単にお付き合いしている女性と行ったんだろうと推察できます。その内容を臭わせている辺りが少し卑猥ですね。そうした感情の介入によってレポートとしての体裁が崩れたりもしており、なかなかお粗末な文章です。KMT LAB.にこうした内容をアップしようって魂胆が私の意向と反しますが、今回は彼のハネムーン気取りの休日に免じて大目に見てあげよう。本来の研究に支障を来さぬよう、今後も精進していただきたいものだ。


DAVE SPECTATOR (KMT LAB.)

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