20080530

ART OF KARAOKE



カラオケとは、歌を歌う際、またはメロディパート(主旋律)を担う楽器を演奏する際に、生演奏ではなく事前に録音された伴奏を再生することにより演奏を再現すること(wikipediaより引用)

となるとまさにこれはカラオケである。背後で流れているのはバンドの生演奏でもなく、ただの「空のオケ」なのだから。しかしこの娯楽として認知されているカラオケというものを、この歌の持ち主であり全てを熟知している彼はアートの領域に持ち込む事に成功している。普段カラオケで歌う者にはコピー以外の要素を求められないワケだが、実力派ソウルシンガーである彼のプライドが許さなかったのか、ガキの頃からショービズの世界に浸っているだけあってサーヴィス精神旺盛なのか、ただ気持ちよくなりたかっただけなのか、原因はよく分からないがオリジナルの線をなぞりながら美しいアドリブを生み出す。おおまかなコード感をキープしながらも、繊細に音符を口から放つ。アドリブの振れ幅が大きくなっていく後半はジャズ的で圧巻。

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